中野ピク氏の絵のブログ

絵を描いたり、絵についての文を書いたりします。

男性の正面の筋肉と骨格と等身のバランスの学習 | 学習 |【00007】

絵の概要

7.5等身程度のバランスで描いています。

8等身が理想的プロポーションと言われていますが、その場合は脚がもう少し長くなります。

赤い線は表面に見える輪郭線です。

青い線はおおまかな骨格です。

緑の線は肩甲骨で主に背面にありますが、肩の関節と密接な関係にあるため描いています。

黒い正方形は表皮から骨に触れることができる箇所のうち、絵を描くにあたって目安にするとよさそうだと感じたところにつけています。

等身のバランス

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2等身のところに乳頭があります。

3等身のところにへそがあります。
その少し下になりますが、外腹斜筋(横っ腹の筋肉)が腸骨稜にちょうど付着する箇所なので段差ができます。
外腹斜筋(がいふくしゃきん)の働きと筋肉の鍛え方及びストレッチについて|筋肉名称を覚えよう!|筋肉名称,筋肉,回旋,内腹斜筋,捻る
以前書いた「正面の筋肉と頭身のバランスの学習 | 学習 その0004【00005】 - 中野ピク氏の絵のブログ」の「外腹斜筋の腸骨稜への付着部」と書いてるところがそうです。

4等身のところでちょうど股下です。

脚の長さは3.5等身分あり、膝上、膝下だいたい同じ長さです。

腕も上腕と前腕でだいたい同じ長さです。
この記事を読みながら自身の肘をいっぱいに曲げると、だいたい肩の高さにまで曲がることでも確認できます。

4等身のところに、人差し指の付け根(拳の凹凸)部分があるのもわかります。

そうすると手首は4等身よりも少し上で、同じ高さに骨盤の股関節部分があるのがわかります。

男性の場合は肩幅はおよそ2等身分です。

肩峰と鎖骨のあたりは表皮から骨に触れることができます。
また以下のページを見ると、「上腕骨頭」「肩甲骨の関節窩(かんせつか)」「肩甲骨の肩峰」の三要素で肩関節を構成していることがわかります。
肩のお話

背後の筋肉などもよく学習すると絵を描くのが上手くなりそうです。

また、肋骨の下端部分も体を反ったときなどに輪郭線に目立って現れるため、表現すると絵が上手くなれそうです。

絵が上手くなるには骨盤部分をもう少し立体的にとらえることがにはポイントになりそうです。

1mm方眼紙で横顔を座標化して直線だけで描く | 学習 |【00003】

1mm方眼紙に直線だけで描いた顔

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1mm方眼紙に直線だけで描いた顔にトレーシングペーパーを被せて描いた顔

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1mm方眼紙に座標化してみて気付いたことなど最近考えたこと

  • 正面顔は縦に長い。
  • 横顔は頭頂部から顎先までが175mmで、鼻の頭から後頭部までが160mmになったので同じような長さだった。面積が大きい。
  • もっと完全な正しい状態にして公開したいとか、自分の中でテンプレート化したいとか思ってしまってブログの更新自体をしなくなってしまっていたので記事としての品質をもっと雑な状態でも記事を積み上げていってみようと思いました。絵を雑に描くわけではないです。
  • ブログ記事の品質が高い人は超すごい。
  • ブログは多少雑にしても描くときはちゃんと観察しないと向上しなくなる。
  • 横顔は左右対称なはずがないので単純な図形の組み合わせで描くのは一旦諦めました。
  • 座標化はなんらかのソフトウェアか方眼紙などで続けていこうと思います。
  • 実際の骨格と漫画とかアニメとかっぽくイイ感じに見えるバランスにするの難しかったです。
  • 耳の下というか顎のえらのところと髪の生え際のところは正面顔も少し修正しないと辻褄が合わなくなりました。
  • ベクター画像にしたいです。
  • 絵が上手くなりそうな本を読んだり、ぴっちりやりすぎずもうちょっと気軽に描いたりします。

正面向きの顔を白い紙に描く | 学習 |【00002】

はじめに

私はこれまで顔の縦横比がどの程度かといったことなどはあまり意識せずになんとなく絵を描いてきましたが「あれ?なんか面長になっちゃった。」「あれ?なんか顔が横長かも。」とバランスが自分でもわけがわからなくなって、消して描いて、消して描いてを繰り返して迷走することが頻繁にありました。

そういったことをできるだけ解消していきたいと思っています。

以前、「1mm方眼紙で正面向きの顔を座標化して直線だけで描く | 学習 その0001【00001】 - 中野ピク氏の絵のブログ」で絵を座標化して方眼紙に描いてみましたが、実際は目盛りのない無地の紙などに描くことの方が多いと思います。

補助線を目分量で引きながら、何度も絵を安定的に再現できるように手順を模索してみました。

任意の長さで縦線を書いて8等分する

まず任意の長さで縦線を書きます。

線は半分の半分の半分にします。
8等分など、比較的目分量でもやりやすい「2のn乗等分」で引いた補助線をもとに、何度も絵を安定的に再現できるように心がけています。
このとき紙に目を近づけず、なるべく目を離した状態で、半分の位置に印を付けていくと等分しやすいと思います。

0~8の数字を付けます。
今後の説明ではこのひと目盛りを1の単位として説明してみます。

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6と4の長さの横線を引く

上から2の高さに、長さ6の線を引きます。
先に長めの線を引いたあと左右対称になるように1目盛りずつ印を付けていって、余った線を消すと比較的簡単に長さ6の線が引けると思います。
0~6の数字を付けます。

上から6の高さに、長さ4の横線を引きます。

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縦線の0の上に-1の目盛りを追加する

縦線の0の上に-1の目盛りを追加します。 これで座標で描いていたときと同じく、縦横比が3:2(9:6)になります。
始めから縦線を9等分するよりは、おそらくこの方が簡単だと思います。

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半円と二等辺三角形を描く

半円は難しいですが、だいたいで描きます。

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半円と二等辺三角形の端を線で繋ぐ

輪郭ができます。

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髪の生え際、目の高さ、鼻、口、顎の高さに補助線を引く

参考画像の赤線にあたる補助線を引いていきます。

  • 髪の生え際として、縦位置1.5の高さに1から5までの横線を引きます。
  • 目の中心線として、縦位置4の高さに0から6までの横線を引きます。耳を描くときの補助線でもあるので0から6までの横線です。
  • 鼻の補助線として、縦位置6よりも少しだけ上に横線を引きます。数値で表現すると縦位置5.9の高さに、2.9から3.1までの横線ですが、方眼紙ではないのでおおよそで引きます。
  • 口の補助線として、縦位置6.5の高さに2から4よりも少し短い程度の横線を引きます。およそで良いと思いますが、数値で表現すると2.25から3.75までの横線なので場合は半分の半分で目盛りを追加していくと引けます。
  • 顎の補助線として、縦位置7.75の高さに横線を引きます。1の長さに対して半分の半分で目盛りを追加するようにして引きます。

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眉毛、目、耳の高さ、横位置に補助線を引く

参考画像の緑線にあたる補助線を引いていきます。
以前方眼紙に描いた絵を下に敷いた方がイメージしやすいかと思ったので合わせてみました。

右目、右耳を基準に説明します。

  • 眉尻は縦位置3です。
  • 眉尻と目尻は横位置が1で同じになります。
  • 眉頭は横位置2.5ですが、目頭は横位置2.4です。細かい数値を示しましたがおおよそで良いと思います。
  • 耳の上の付け根は「目より少し上」という程度で良いと思います。眼鏡をかけたときに目との位置関係がおかしくない位置ということなので眼鏡をかけた顔を描いたりしながら徐々に慣れていくのが良さそうです。この参考画像では縦位置3.6の高さです。
  • 耳たぶの付け根は縦位置5.5の高さになります。
  • 対称となる位置に左目、左耳の補助線を引きます。

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実際に白い紙に描いてみる

以前方眼紙に描いたものを参考にしながら、ざっとですが描いてみました。
縦横比3:2よりもちょっと横の比率が大きいですが、今後も練習を重ねていこうと思います。

  • 髪の生え際は眉尻との位置関係をもとに、眉尻よりちょっと上に角をもってきたりしています。
  • もみあげは縦位置5のあたりで輪郭線と交わるような感じで描きました。
  • 目は最初から曲線で描くと左右のバランスが取り難いので、直線で左右の目をひし形に描いたあとで徐々に曲線化しています。
  • 右耳の上側の付け根から、縦位置4、横位置0の赤線で引いた補助線の先端に山なりの曲線をひくイメージで描いています。左耳は対称に同様です。
  • 方眼紙に描いた直線の顔からもわかるように、縦位置5の高さで耳の輪郭線の角度が変わるようなイメージで線を引いています。
  • 今回の単位で上手く表せない部分もありますが、おおよそどのあたりなのか方眼紙に描いた顔と見比べながら描いてみました。髪の生え際などは今回引いた補助線に対しておおよそどのあたりなのか記憶していく必要はありそうです。

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1mm方眼紙で正面向きの顔を座標化して直線だけで描く | 学習 |【00001】

1mm方眼紙に直線だけで描いた顔

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1mm方眼紙に直線だけで描いた顔にトレーシングペーパーを被せて描いてみた顔

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始めたきっかけ

始めたきっかけとして、大きくは以下の二点がありました。

  • 自分自身がもうひとつ壁を越えて絵が上手くなりたい
  • 誰もが絵が上手く描けるためにどうしたら良いか練習方法を考えてみたい

1mm方眼紙に直線だけで描いた顔の説明

整数の座標をもとに直線でつなぐとか、円形や正方形などの単純な図形の組み合わせで絵を表現できないかと試行錯誤して今回のような形状になりました。

顎の部分は正方形を45度傾けて半分に切ったものです。直角二等辺三角形ともいえます。(90度の角の先端は最後に少し切り取ります。)
頭の上部は半円形です。(今回は紙に定規だけで描いているため正16角形を半分に切ったものです。)

頭頂部から、顎の先端(90度の角の先端)までは180mmで横幅の一番広いところは120mmです。つまり 縦3 : 横2 の比率です。

このように自分自身での描きやすさや、誰かに説明するときの説明しやすさなども念頭に置いて、顔の輪郭形状や目や口の配置位置を定義してみました。

もちろん絵を描くときはキャラクターによって面長だったり丸顔だったり色々ありますし、作品によっても大きく違うので、一概に決めつけるものではなく目安を数値化したり、説明しやすいように言語化する意図です。

ひとつひとつの点の、細かな座標は今のところ記載していませんが、座標を記載することで誰でも同じように描けると思います。

1mm方眼紙に座標化してみて気付いたことなど所感

非常に多くのことに気付きました。

これまで自分自身がなんとなくの勘みたいなもので漫画などの絵を描いてきたので、誰かに説明をするとなると非常に難しいと感じましたが、それを頑張って分解していくことで自分自身の学びになりました。

また、漫画を描いたときに、同じキャラを描いたつもりが一コマごとになんか違う顔になってしまうことに悩んでいたものの、具体的には何も対策してこなかったことに気付きました。
今回、顔の縦横比や目などの位置の目安をなんとなく意識するだけでも絵が安定すると感じました。

鼻、耳、唇、瞼などのの凹凸、髪の毛の生え際、これまでなんとなく描いてきたものをより注意深く観察して、ときには言語化、数値化することで、今まで気づかなかったわずかな凹凸が自分の中で意識されました。

絵が上手くなるためにただなんとなく数をこなすように描いてきたこともありましたが、写真や実物などの詳細な観察を通して、その形状をできることなら誰かに説明できるほどに言語化して理解することが近道なのではと現在感じています。
ここはへこんでいる、ここは出っ張っている、180mmのうち、目は上から100mm程度の位置にある。眼球の形状にそって瞼に丸みがある。頭蓋骨の形状にそって眉毛のあたりや頬の凹凸がある。などもっと観察して理解していきたいと思います。
表面に見えている形状には、骨や筋肉などが大きく影響しています。

また、何も見ずに描くためには記憶もしていくことが必要だと思います。写真のような2Dとしての記憶と、立体としての理解が進むとただ数をこなすよりも上手くなれそうな気がしています。
考えることと、手を動かすこと。バランスよくやっていこうと思います。

理解や記憶が不十分なうちから見本を見ずに想像で描くことは、成長を鈍化させたり止めたりしてしまうと思うので、もっと謙虚に見本を観察していこうと思います。

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